Kenny-Caffey症候群(KCS)は、著明な低身長、副甲状腺機能低下症、長管骨の骨膜肥厚と髄質の狭小化、大泉門の開大と閉鎖遅延、目の異常を伴う症候群である。これまで日本で報告のあったKCS2型の全4例の患者および健常家族から同意を取得して、末梢血検体(患者4例とその健常家族9例の合計13検体)を取得した。症例4例についてKCS1型の原因遺伝子であるTBCE遺伝子について直接シークエンス法を行い、変異のないことを確認した。次に、13検体のエクソームシークエンス解析を施行した。MUC4(NM_018406)、PRR21(NM_001080835)、FAM111A(NM_001142521)などが原因遺伝子候補に挙がったが、エクソームシークエンスで変異が同定されやすい遺伝子であったため、原因とは考えにくかった。
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