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2010 年度 実績報告書

ダウン症候群原因遺伝子の探索

研究課題

研究課題/領域番号 22791015
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

淺田 幸江  独立行政法人理化学研究所, 神経遺伝研究チーム, 研究員 (60415065)

キーワードダウン症候群 / 遺伝子スクリーニング / 神経細胞
研究概要

ダウン症候群は21番染色体が3倍体となる染色体異常が原因で発症する。ダウン症候群モデルマウスであるTslCjeは、ヒト21番染色体上の遺伝子群と相同なマウス16番染色体の一部を3倍体で持ち、ダウン症候群と同様の症状が認められる。TslCjeにおける病態の原因遺伝子を同定できれば、その発症メカニズムを解明する事ができ、ヒトにおけるダウン症候群の治療法の開発にも重要な知見を提示できる。ダウン症候群の代表的な症状は精神遅滞であるが、原因遺伝子の同定には未だ至っていない。そこで、ダウン症候群精神遅滞の原因遺伝子を同定する事を目的とし、モデルマウスの神経細胞を用いた遺伝子スクリーニングを計画した。まず、野性型マウスと比較してTslCjeマウスの神経細胞で特異的に認められる変化(異常)をスクリーニング用のマーカーとして決める。次に、RNA interference(RNAi)法により3倍体遺伝子群の発現量を低下させた時マーカーに影響する遺伝子を同定する。この方法により選択された遺伝子は、その発現量の増減が神経細胞の異常を引き起こす事から、ダウン症候群精神遅滞の原因遺伝子である可能性が高い。さらに、精神遅滞に関連する遺伝子を高確率に選択できるように、神経細胞の機能や細胞死に関連する細胞内因子に着目しマーカーを選定する事にした。その結果、神経細胞の機能に重要な役割を果たす一つの因子がTslCjeの神経細胞で変化している事を見出した。その因子は培養神経細胞だけでなく生後早期のTslCjeマウスにおいても変化している事が確認された。神経細胞におけるこの因子の役割は精神遅滞とも密接な関連を持つと予想されたのでこの因子をマーカーに決定した。また、神経細胞へのRNAi誘導方法と検出方法も確立した。これらの実験結果を基に、来年度RNAi法を用いた3倍体遺伝子のスクリーニングを行なう。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] マウス大脳におけるCalcium/calmodulin-dependent protein kinase II(CaMKII)の発現解析2010

    • 著者名/発表者名
      淺田幸江
    • 学会等名
      BMP2010
    • 発表場所
      兵庫県神戸市
    • 年月日
      2010-12-08

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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