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2010 年度 実績報告書

神経芽腫におけるNLRR1のシグナル伝達制御機構の解明と分子標的治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22791016
研究機関千葉県がんセンター(研究所)

研究代表者

高取 敦志  千葉県がんセンター(研究所), 小児がん研究センター, 研究員 (40455390)

キーワード癌 / シグナル伝達 / NLRR
研究概要

本研究では、神経芽腫関連遺伝子であるNLRR1がEGFやIGFによるシグナル伝達を増強し細胞増殖を増加させるメカニズムを明らかにし、それを標的とした新規治療法の開発を大きな目的としている。これまでに、NLRR1の機能には脂質ラフトの構造が必要であり、密度勾配法による解析によりNLRR1が細胞膜の脂質ラフト分画に存在することが示唆されていた。本年度では、GFP標識したNLRR1を細胞で発現させ、脂質ラフトマーカーである膜ガングリオシドGM1に結合するコレラトキシンサブユニットBを用いて解析を行った。その結果、NLRR1が脂質ラフトに局在することが視覚的にも確認された。また、NLRR1による他の受容体機能に及ぼす影響を検索した結果、bFGFやPDGFに対する増強効果は認められなかったことから、NLRR1は主な増殖シグナルであるEGFやIGFを選択的に制御することが示唆された。今後はNLRR1機能の責任領域を明らかにし、その部位に対するモノクローナル抗体を作製し、細胞増殖抑制効果を持つクローンのスクリーニングを試みる。
一方、これまでに作出したNLRR1ノックアウトマウスに関してはC57BL/6への戻し交配を行いつつ、その表現型解析を行った。その結果、NLRR1ノックアウトマウスは低体重であり、そのマウス胎仔線維芽細胞の増殖能は著しく減少していたことから、NLRR1の細胞増殖における機能が生体内においても確認されたと考えている。今後もさらなる詳細な表現型解析を行っていく予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] NLRR1 enhances EGF and IGF signals through the components of lipid rafts and contributes to cell growth2010

    • 著者名/発表者名
      高取、Hossain, 他4名
    • 学会等名
      第69回日本癌学会学術総会
    • 発表場所
      大阪国際会議場
    • 年月日
      2010-09-23
  • [学会発表] 新規オーファン受容体NLRR1はEGFおよびIGFの増殖シグナルを増強する2010

    • 著者名/発表者名
      高取、Hossain, 他4名
    • 学会等名
      第19回日本癌病態治療研究会
    • 発表場所
      東京ステーションコンファレンス
    • 年月日
      2010-06-30
  • [学会発表] NLRR1, a direct target gene of MYCN, modulates aggressive growth of neuroblastoma by selectively enhancing EGF and IGF signals through the components of lipid rafts2010

    • 著者名/発表者名
      Takatori, A.
    • 学会等名
      ANR2010
    • 発表場所
      スウェーデン・ストックホルム
    • 年月日
      2010-06-22
  • [学会発表] NLRR family proteins play distinct roles in deciding cell fate and affect the clinical outcome in neuroblastomas2010

    • 著者名/発表者名
      高取、Hossain, 他7名
    • 学会等名
      第101回アメリカ癌学会総会
    • 発表場所
      アメリカ・デンバー
    • 年月日
      2010-04-21

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公開日: 2012-07-19  

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