新生児仮死のあった正期産児5例、および早産児3例、新生児仮死の無かった正期産児5例および早産児4例の出生時、日齢1、2、3における17種類の末梢血サイトカイン濃度の測定を行った。正期産児、早産児、いずれにおいても、炎症性サイトカインは生後早期には高値を示し、経時的に低下した。 インドメタシン投与による脳室内出血予防をうけた超低出生体重児15例と、インドメタシン投与を行わなかった超低出生体重児11例の、末梢血サイトカイン濃度の測定を、出生時、日齢1、2、3、7、14に行った。炎症性サイトカインは対象群で生後低下傾向を示したのに対し、比較対照群では増加ないしは横ばいで経過し、両群間で有意差を認めた。炎症性サイトカイン上昇と脳室内出血発症が示唆され、これら炎症性サイトカイン産生を抑制することが、インドメタシン投与による脳室内出血予防の機序であると考えられた。
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