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2011 年度 実績報告書

fetus as a patient―胎児に対する骨髄移植の治療戦略―

研究課題

研究課題/領域番号 22791044
研究機関独立行政法人国立成育医療研究センター

研究代表者

井原 規公  独立行政法人国立成育医療研究センター, 生殖・細胞医療研究部, 共同研究員 (50425716)

キーワード子宮内幹細胞移植 / 先天性代謝異常症 / 間葉系幹細胞 / 完全ヒト型培養システム
研究概要

胎児移植治療モデルの確立
胎児幹細胞移植治療モデルにより、キメラマウスを作成した。通常の成体マウスでは移植治療の効果が得られないことも確かめ、侵襲の少ないプロトコールであることを証明する。さらに、疾患マウスを用いて胎児幹細胞移植治療を行い、これらの治療法により疾患の症状の治療効果について検討を行なっている。
治療効果が十分得られるレベルのキメリズムの獲得が可能な治療法の開発
ドナー細胞が生着した先天性代謝異常症キメラマウスを用いて、症状の改善の有無と程度について検討を行なっている。ドナー細胞が生着しても臨床症状が改善されない場合には、さらにドナー細胞の生着率を増加させるように、生後4週目のキメラマウスに骨髄造血幹細胞の2次移植を行った。その後、同様にドナー特異的な抗体を用いてドナー細胞の生着率を分析し、その疾患マウスの症状の改善の有無と程度について分析を行う。
ヒト間葉系幹細胞の規格化
得られたヒト幹細胞に対して、網羅的発現遺伝子解析(Affimetrix社GeneChipによる解析)ならびにモノクローナル抗体を用いた既知の分子発現解析を行った。使用するモノクローナル抗体は、ヒトES細胞のマーカーとして知られているSSEA分子群、TRA1、Oct-3/-4、STRO-1等の間葉系幹細胞候補マーカーも含んでいる。
異種動物成分を排除したヒト間葉系幹細胞培養法・維持法の標準化(完全ヒト型培養システムの開発)
臍帯血・子宮内膜・月経血・胎盤・脂肪などのヒト組織から間葉系幹細胞を誘導し、その際、ヒト血清ならびにヒト液性因子のみ、あるいは無血清培地を用いた培養法を確立しつつある。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

これまで報告されている文献の通り、先天性代謝異常症マウスが出生する頻度が低く、さらに生後も食殺される確率が高いため最終的な表現型の改善を検討するまで至ることが困難な状態である。あと数匹の疾患マウスの解析をすればよい状態ではあるが、代替モデルがないため遅延している。

今後の研究の推進方策

哺乳するマウスの種を変更、もしくは養仔による対応により、疾患マウスの生後の生存率の向上を確認していることから、研究の進展が期待される。

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公開日: 2013-06-26  

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