研究課題
若手研究(B)
バピヨン・ルフェーブル症候群は多種のセリンプロテアーゼを活性化するカテプシンC (CTSC)の欠損により生じ、掌蹠角化、若年性歯周囲炎を特徴とする。本症に見られる掌蹠角化の発症機構を解明した報告はない。CTSCのリコンビナント蛋白を培養表皮角化細胞であるHaCaTの培地中に加えたところ、HaCaTの細胞質内のKLK8が活性化された。KLK8はセリンプロテアーゼのひとつで、角層の脱落を担っているという報告がある。また、マウスの皮膚にTPAを塗布すると、CTSCノックアウトマウスでは、野生型マウスに比し著明な表皮の過角化亢進が組織学的に明らかとなった。以上の結果は、カテプシンCの欠損によるセリンプロテアーゼの活性化障害が引き起こされ、皮膚の角化が亢進するという我々の仮設を支持するデータと考える。
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