• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

表皮角化細胞の増殖能力と運動能力の相関性の解明とその制御

研究課題

研究課題/領域番号 22791080
研究機関愛媛大学

研究代表者

難波 大輔  愛媛大学, 上級研究員センター, 講師 (10380255)

キーワード表皮角化細胞 / 幹細胞 / コロニー
研究概要

本研究ではヒト表皮角化幹細胞培養系を用いて、表皮角化細胞の増殖能力と運動能力の相関性及びそれを担う分子メカニズムを明らかにし、表皮の形態形成や創傷治癒における幹細胞の動態を分子導入によって制御することを目的としている。本研究の成果は、表皮の創傷治癒促進や再生医療への応用、さらには腫瘍侵潤・転移抑制につながると考えられる。昨年度、タイムラプス観察およびクローン解析を組み合わせた実験を行い、ヒト表皮角化細胞コロニーにおいて、増殖能力と運動能力の間に正の相関性を見出した。本年度は、この現象の分子メカニズムを明らかにするため、細胞と細胞外基質との接着に関与するインテグリン分子の解析を行った。その結果、あるインテグリン分子の発現量と分布が角化細胞の運動性と相関を示すことを見出した。またこのインテグリン分子と発現量と角化細胞増殖の相関性も明らかにした。さらに角化細胞運動を詳細に解析した結果、コロニー内での細胞運動の素過程となりえる運動様式を見出した。この知見をもとに100個の角化細胞からなるコロニーでの幹細胞動態をシミュレーション実験で再現することに成功した。また少数の角化細胞からなるコロニーの動態解析から、そのコロニーの長期的な増殖活性を予測することにも成功した。これらの知見は、ヒト表皮角化細胞のみならず、増殖性の高い細胞集団、特に腫瘍細胞集団の理解にも大いに役立つと考えられる。現在、上記の研究成果を論文として投稿準備中である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Ectodomain shedding and remnant peptide signaling of EGFRs and their ligands2011

    • 著者名/発表者名
      Higashiyama S, Nanba D, Nakayama H, Inoue H, Fukuda S
    • 雑誌名

      Journal of Biochemistry

      巻: Vol.150 ページ: 15-22

    • 査読あり
  • [学会発表] #1.Kinetic biology on stem cell colonies and their geometrical shapes : why stem cells make round colonies? #2.Switching modes of keratinocyte response to EGF through clonal conversion by actin filament remodeling2011

    • 著者名/発表者名
      難波大輔
    • 学会等名
      日本研究皮膚科学会
    • 発表場所
      宜野湾市
    • 年月日
      2011-12-10
  • [学会発表] #1.Kinetic biology on stem cell colonies and their geometrical shapes : why stem cells make round colonies? #2.Switching modes of keratinocyte response to EGF through clonal conversion by actin filament remodeling2011

    • 著者名/発表者名
      難波大輔
    • 学会等名
      日本発生生物学会
    • 発表場所
      京都市
    • 年月日
      2011-05-20
  • [備考]

    • URL

      http://www.ccr.ehime-u.ac.jp/srf/

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi