血漿交換は重症薬疹や水疱症の治療において最も有用な治療手段である。しかし、その作用機序に関しては不明な点が多い。本研究において、我々は血漿交換やステロイドパルス療法前後の血清中の様々なサイトカインレベルや末梢血中のregulatory T cell(Treg)を測定することにより、何故血漿交換がこれらの疾患において最も有用なのかを明らかにしたいと考えた。血漿交換の法は水疱症においては主に二重膜濾過法(DEPP)を、重症薬疹においては主に全血漿交換(PE)とDFPPを用いた。結果は、血清中のIL-10レベルが血漿交換の効果と最も良く相関しており、血清中のIL-10を測定することが、むしろ薬疹よりも水疱症においてよりこの治療の効果を予期するのに有用と考えられた。
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