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インターロイキン33(IL-33)は、皮膚のケラチノサイトなどに存在するサイトカインで、アトピー性皮膚炎や乾癬などの炎症性疾患に関与するIL-18と同じIL-1ファミリーに属する。その機能はTh2細胞、肥満細胞、好塩基球、好酸球を活性化するなど、IL-18と同様に多彩であるが、IL-33の炎症性皮膚疾患の病態形成における役割は不明である。これまで研究代表者はIL-1ファミリーに属するサイトカインの炎症性皮膚疾患における役割を明らかにしてきたが、本年度は、以前の研究で作成した抗IL-33ポリクローナル抗体を用いてマウスIL-33を高感度に免疫染色する実験系を確立し、マウスのケラチノサイトの核にIL-33が局在し、それがハプテンによる炎症によって局在が変化していくことを明らかにした。このことから、ハプテンによる即時型接触過敏反応においてIL-33の重要性が示唆されたため、野生型のBalb/cマウスとIL-33受容体ノックアウト(IL-33R KO)マウスの両者において即時型接触過敏反応を検討したところ、IL-33R KOマウスにおいては、この接触過敏反応が減弱していることが判明した。以上の結果から、IL-33はいわゆる"alarmin"として働き、即時型接触過敏反応の病態に関与すると可能性が示唆された。
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