本年度は前年度に引き続き主に正常対照群に対しCPTを実施し、その結果について成人期注意欠如/多動性障害患者群との比較・検討を行った。現在まで、正常対照群として7例が収集されており、さらに今年度分は学習効果の有無の検討のために一度実施した対象に対して2回目のCPTの実施を試みた。患者群同様にConners成人期注意欠如/多動性障害評価尺度(CAARS)を実施したが、現段階ではCPTの結果とは一定の傾向は見いだせなかった。また例数が十分ではないため、今後さらに例数を収集したうえでの検討を要するが、診断基準を満たさず、社会的機能も問題なく正常対照群として問題ない対象が、CPTの結果にエラーが目立つという自覚症状とCPTで測定される注意・集中力に乖離がある例がみられた。 なお2回目の実施は前年度分の実施が遅延しているため1例のみの実施となった。
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