研究概要 |
小児期の注意欠如多動性障害児童の脳機能に対する塩酸methylphenidate(MPH)の効果をnear-infrared spectroscopy(NIRS)を用いて評価を行った。研究には9人のADHD児童が参加した. MPHの効果判定にはStop-signal taskも併用した.脳機能の評価には日立メディコ製光トポグラフィ装置ETG-7100を使用し(47ch)、賦活課題には語流暢性検査を用いた.その結果, MPH内服後の前頭下部のoxy-Hb変化量(課題開始後40.60秒)は、SSRTの減少量と有意な相関が見られた(r=-.69、p=.039)。以上の結果から, NIRSは非侵襲的に,繰り返し脳機能を測定できる装置であり, ADHD児の薬物治療効果判定に有用であると考えられた.
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