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2010 年度 実績報告書

視覚的物体弁別課題遂行中の嗅周皮質ニューロンにおける神経栄養因子3の関与

研究課題

研究課題/領域番号 22791151
研究機関宮崎大学

研究代表者

安部 博史  宮崎大学, 医学部, 講師 (20344848)

キーワード嗅周皮質 / 神経栄養因子 / 物体弁別
研究概要

ヒトの「意味記憶」に重要な役割を果たしていると考えられている嗅周皮質における,神経栄養因子の役割について検討することを目的とした.具体的には,ヒトの「意味記憶」に相同であると考えられるラットの「物体についての記憶」の遂行が,神経栄養因子やその阻害薬,関連する神経伝達物質の阻害薬の投与により影響を受けるか否かを検討したオペラント箱において,ラットに同時的複式物体弁別課題を習得させた.同時的複式物体弁別課題では,まず,オペラント箱の側面に設置された二つのレバー上に視覚刺激が提示された.ラットが正刺激の直下のレバーを押せば,背面にある報酬受け皿上に落とされる餌ペレットを得ることができた.負刺激を選択した場合,室内の明かりが10秒間消された.正刺激と負刺激が左右どちらに表示されるかは,試行毎にランダムとした.次の試行では,先の試行で用いた視覚刺激とは異なる視覚刺激についての弁別を同様の手続きで行った.このように2対の視覚刺激についての弁別を,15秒の試行間間隔で1日1時間遂行させた.2対を用いた物体弁別課題を80%以上の正反応率で遂行できるようになったラットの嗅周皮質に,薬物投与のためのマイクロインジェクションカニューレを留置する手術を施した.手術から回復した後,神経栄養因子およびその阻害薬,ムスカリン性アセチルコリン受容体遮断薬,NMDA受容体遮断薬などを微量投与し,既に習得している物体弁別課題における遂行成績を評価した.その結果,神経栄養因子阻害薬がムスカリン性アセチルコリン受容体遮断薬と同様に,すでに習得している物体弁別を障害する可能性が示唆された.今後用量依存性などを検討する必要がある.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Functional dissociation between the perirhinal cortex and hippocampus for reference memory performance on object and place discrimination tasks in rats2010

    • 著者名/発表者名
      Abe, et al.
    • 学会等名
      40th Annual Meeting, Society For Neuroscience
    • 発表場所
      San Diego, U.S.A.
    • 年月日
      20101113-20101117

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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