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2011 年度 実績報告書

新規内因性血管,リンパ管新生制御因子の癌増殖,転移に関する機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 22791242
研究機関旭川医科大学

研究代表者

齊藤 幸裕  旭川医科大学, 医学部, 特任教授 (80540583)

キーワード腫瘍血管新生 / 腫瘍リンパ管新生 / 癌幹細胞 / CSDA / アポトーシス
研究概要

【目的】内因性血管,リンパ管新生制御因子として我々が同定したCold Shock Domain PriteinA(CSDA)について,発癌過程におけるCSDA発現の変化と,癌細胞からの血管,リンパ管新生因子分泌能の関連を明らかとする.さらにCSDAの調節が癌増殖,転移の抑制に繋がるか検討する.【結果1】1,CSDAの発現;CSDAは低酸素環境下3日目から上昇し,このとき細胞はアポトーシスが誘導されていることが,ミトコンドリア膜電位変化やTUNEL染色で明らかとなった.またこの変化にはオートファジーは関与していなかった.さらにアポトーシスを薬剤で誘導するとCSDAの発現が上昇したことから,CSDAの発現調節にはアポトーシスが重要であった.2,癌細胞への作用;マウス大腸癌,肺癌細胞,ヒト胃癌細胞にCSDAを導入したところ,c-/fospromoter活性,VEGF promoter活性ともに上昇した.理論的には両promoterを抑制する機能を持つCSDAの作用としては矛盾しており,これを説明する新たな機序が必要となる.[仮説]次の仮説を立てた.1,CSDAは癌幹細胞,非幹細胞で発現が異なっているのではないか.2,非幹細胞にCSDAが発現をしているのであればCSDAは腫瘍形成能力の喪失に関与しているのではないか.3,CSDAが癌幹細胞に発現せず非幹細胞に発現しているなら,非幹細胞のCSDA発現による変化が,癌幹細胞に作用し血管新生誘導因子が分泌されるのではないか.【結果2】3,乳癌細胞4T1の癌幹細胞分離;FACSによりCD44^-CD24^+細胞を幹細胞分画とした.全体の2~5%程度であり今後の解析のため更なる検討が必要となる.【結語】癌細胞におけるCSDA発現,機能の新たな機序が必要であり,癌幹細胞コンセプトを導入した仮説を打ち出した.今後これの検証が必要である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Critical Roles of Cold Shock Domain Protein A as an Endogenous Angiogenesis Inhibitor in Skeletal Muscle2011

    • 著者名/発表者名
      Saito Y, Nakagami H, Azuma N, Hirata S, Sanada F, Taniyama Y, Morishita R, Kaneda Y, Sasajima T
    • 雑誌名

      Antioxidants & Redox Signaling

      巻: 15 ページ: 2109-2120

    • DOI

      DOI:10.1089/ars.2010.3714.

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公開日: 2013-06-26   更新日: 2018-02-02  

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