年度前半は予定していたFoxp3/GFPマウスの安定供給がなされなかったことと実験助手の技術的研修の必要性から予定通りの実験を施行できなかった。その間はNaiveマウスからの細胞ソーティング、Tregコンバージョンの再現性を確認した。続いて年度後半は予定していたマウスへの投与実験を行った。まずRA-Tregを無処置マウスに末梢より投与し、RA-Tregが腸間膜リンパ節などに有意に到達することを確認した。さらに投与後18時間でピークに達することを確認した。同じことを小腸移植レシピエントに行ったところ、ほぼ同様かそれ以上にRA-Tregが比較的早い時間で到達することを確認しえた。グラフト腸間膜リンパ節、グラフト小腸にもRA-Tregが到達することが確認されたが、まだデータにするには検討例数が少ないため来年度の継続的な課題である。またこれらの細胞が投与されたTregなのか、あるいはnaiveが持つTregなのかをまだ区別できていないため引き続き検討する。抗原特異的RA-Tregの検討は今年度行っていない。
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