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2010 年度 実績報告書

質量顕微鏡法を用いた肝細胞癌における脂質代謝異常の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22791271
研究機関浜松医科大学

研究代表者

森田 剛文  浜松医科大学, 医学部, リサーチアシスタント (60464129)

キーワード質量顕微鏡法 / 肝細胞癌 / リン脂質リモデリング / LPCAT / siRNA / 細胞増殖 / 浸潤
研究概要

「研究の目的」
質量顕微鏡法を用いて肝細胞癌手術摘出標本の癌部と隣接非癌部における脂質分布の違いを明らかにし、発癌や癌の進展における脂質合成・代謝経路の関与を解明する。
「研究の成果」
肝細胞癌37例(C型肝炎由来25例、B型肝炎由来7例、非B非C5例)を対象に質量顕微鏡法を用いて解析を行った。解析により、肝細胞癌と隣接非癌部においてリン脂質の分布が異なることが判明した。また肝細胞癌であってもC型肝炎由来、B型肝炎由来、非B非C肝細胞癌で同じような分布を示すわけではなく、リン脂質の分子種によっては分布が異なることも明らかになった。
癌部と隣接非癌部においてリン脂質の分布が異なる原因として、リン脂質のリモデリング酵素であるLysophosphatidylcholine acyltransferase (LPCAT)の発現が変化していると推測し、4種類のサブタイプの発現をRT-PCRで確認したところLPCAT1の発現が癌部において増加していることが明らかになった。またLPCAT1に関してはWestern blottingにて蛋白レベルでも発現が増加していることが明らかになった。
LPCAT1の肝細胞癌に対する影響を調べるために、2種類の肝細胞細胞株(Huh7,HepG2)に対してsiRNAを用いてLPCAT1の遺伝子発現を抑制したところ、Huh7細胞では増殖が抑制された。また、細胞の浸潤・遊走に関してmigration assayとinvasion assayを行ったところHuh7細胞では浸潤・遊走供に抑制され、HepG2細胞では遊走が抑制された。
次年度は、LPCAT1を過剰発現させた場合に細胞増殖や浸潤能に変化が生じるのか確認する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 質量顕微鏡法を用いた肝細胞癌の脂質解析2010

    • 著者名/発表者名
      森田剛文
    • 学会等名
      日本外科学会
    • 発表場所
      名古屋国際会議場
    • 年月日
      2010-04-10

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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