研究課題
若手研究(B)
本研究課題では慢性膵炎モデルマウスを樹立し、慢性炎症から癌に移行する過程でどのような現象が起きているのかを明らかにする。(方法)慢性膵炎モデルマウスの樹立にはSpink3+/-マウスを用いた。まずCAGプロモーター下にヒトSPINK1遺伝子をつなぎ(SP1)、マウスES細胞のX染色体に置換してマウスを樹立した。このマウスとSpink3+/-を交配した。(結果)出生直後のSpink3-/-; X ; SP1/+では正常な腺房細胞と著しい変性を生じた腺房細胞がモザイク状に混在していた。このマウスは膵全体の萎縮、腺房細胞の脱落、膵実質の線維化が顕著であり、ヒト慢性膵炎を再現していた。さらに拡張した膵管の上皮に過形成が見られ、ヒト膵癌の前癌病変と酷似していた。膵発癌のinitiationに必須とされるEgfr、Her2、Rasの異常発現も確認された。
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