研究課題/領域番号 |
22791335
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
矢島 直樹 新潟大学, 医歯学総合病院, 医員 (10572159)
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キーワード | オートファジー / グリオーマ / リアルタイムモニタリング / タイムラプス / アポトーシス / ユビキチン |
研究概要 |
悪性神経膠腫において現在の標準治療であるテモゾロミドや放射線治療によってオートファジーが誘導されることを報告してきた。アポトーシス、非アポトーシス細胞死、細胞周期、ユビキチン等との関連が示唆されているが、その役割については不明な点が多い。本研究の目的は、悪性神経膠腫の治療により誘導されるオートファジーを形態学的に、また、分子生物学的にモニタリングすることにより、腫瘍細胞内でのオートファジーの役割を解明し、新たな治療戦略への手掛りとすることである。 Glioma cell line (U-87MG, U-373MG)に対するTemozolomideの抗腫瘍効果とその機序についてin vitroで下記の内容について検討を行った。 (1)オートファジーの誘導を電子顕微鏡、acridine orange facs解析、GFP-LC3 dots assay、LC3B抗体を用いたWestern blotting・免疫染色にて評価。 (2)アポトーシスの誘導をHoechst染色、TUNEL染色、DNA flowcytometoryにて評価。 (3)cell cycleをDNA flowcytometoryにて評価。 (4)ユビキチン-プロテアソーム系蛋白質分解との関連を免疫染色にて評価 (5)タイムラプスイメージング 本年度は以上の内容について検討を行った。 autophagyの経時的変化を形態学的に観察する方法としてよりシンプルで分かりやすい方法である。位相差+蛍光顕微鏡(GFP-LC3)のリアルタイムモニタリングでオートファジーとアポトーシスを同時に観察することが可能となる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定した実験のおおよそ2/3を終了しており、その結果も想定されたものであるため。
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今後の研究の推進方策 |
研究内容の変更は現時点では考えていない。人と時間の不足が問題点であるが、研究員を来年度より雇用することが決定しており、研究体制の改善が見込まれる。
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