マウスにおける頭蓋内脳動脈拡張後再狭窄モデルを確立し、リモデリングの過程を継時的に観察した。結果、頭蓋内脳動脈は、動脈拡張による傷害後の新生内膜肥厚が28日目以降に強くなる点、再内皮化が遅い点、炎症細胞浸潤が7日目以降に外膜を中心に起こる点が頭蓋外動脈とは異なることが明らかとなった。Lp(a)高値となるLp(a)トランスジェニックマウスでは、野生型マウスと比較してリモデリングの過程に明らかな差は認められなかったことから、脂質異常症のひとつであるLp(a)高値は頭蓋内脳動脈傷害後のリモデリングに影響を与えないことが明らかとなった。
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