研究課題
若手研究(B)
悪性神経膠腫手術例から得た臨床検体を対象とした検討で、CD166/ ALCAM(Activated Leukocyte Cell Adhesion Molecule)が悪性神経膠腫幹細胞の条件を満たす分子であることを見出した。さらに我々はCD166/ ALCAMの悪性神経膠腫における機能的役割を検討し、CD166/ ALCAMは細胞増殖には関係はないが、浸潤の抑制に関連している分子であることを見出した。さらにCD166/ ALCAMはsoluble isoformがあることが知られており、soluble CD166/ ALCAMの機能的役割についても検討を行ったところ、soluble isoform CD166/ ALCAMは浸潤を促進する分子であることを見出し、さらにこのsoluble CD166/ ALCAMを発現させたU87MGグリオーマ細胞株は免疫不全マウスへの投与では明らかに腫瘍形成が促進されていることを見出した。これらの結果より悪性神経膠腫の治療ターゲットとなりうる分子としてsoluble isoform CD166/ ALCAMが考えられる。現在この標的遺伝子を導入した間葉性幹細胞療法の可能性について検討中である。
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Neuro Oncol. 2011 Dec 13.[ Epub ahead of print]
DOI:10.1093/neuonc/nor202