大脳皮質損傷時において、損傷周囲では活性化アストロサイトによりCSPGを含むグリア瘢痕が形成され、また小胞体ストレスが負荷されることにより転写因子OASISが機能する。そこでOASISとCSPG発現の関与を検討した。OASIS KOマウスではCSPGの硫酸化糖鎖の顕著な染色性の低下が認められ、さらにCSPGに硫酸基を供与する硫酸基転移酵素であるC6ST1の発現が低下していた。また、OASISはC6ST1遺伝子のイントロンに結合して転写を促進することが認められた。以上の結果より、OASISはアストロサイトにおいてC6ST1の発現に関与し、CSPGの糖鎖修飾を調節している可能性が考えられる。
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