臨床において、癌性疼痛や視床痛などの難治性疼痛に対し、下垂体へのガンマナイフ照射が鎮痛効果をもたらすことが報告されているが、その作用機序は不明である。 本申請研究はラット下垂体への正確なガンマナイフ照射方法を確立し、ガンマナイフが与える影響を行動学的・組織学的に検討することで、そのメカニズムの解明を目指す。まず、正常ラット下垂体へガンマナイフを照射法を確立し、疼痛行動を解析したが、有意な差は認められなかった。また、組織学的解析では、下垂体のマクロファージ/ミクログリアの有意な増加が認められた。現在、慢性炎症性疼痛でも同様の解析を行い、ガンマナイフによる鎮痛効果発現メカニズム解明を目指している。
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