転移性脳腫瘍および悪性神経膠腫患者に対し術前5ALAを投与し、光線力学的診断(PDD)を行い腫瘍摘出し、術中蛍光を確認して手術摘出した。標本より抽出したmRNAを用いてポルフィリン代謝に関わる13遺伝子の発現解析を行った。coproporphyrinogen oxidase(CPOX)のみが有意に蛍光を示さない腫瘍に比して蛍光を示す腫瘍で上昇しており、CPOXに対する免疫組織染色では強い蛍光を示す腫瘍で有意に陽性細胞が多く存在した。CPOXが悪性脳腫瘍における5ALAによる蛍光強度差異に強く関連していることが示唆され、これまで蛍光を呈していなかった悪性脳腫瘍細胞群に対するアプローチを可能にすると考えられた。
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