平成22年度はflat panel detector搭載モバイルCアームの画質の優位性を従来型のイメージインテンシファイヤー搭載モバイルCアームとの比較において示した。またflat panel detector搭載モバイルCアームと連動できるコンピュータナビゲーションシステムを開発し、新規3DFluoroscopic Navigationの精度が画像歪みの影響を受けないことを証明した。平成23年度はこのナビゲーションシステムの発展形として術前CT画像と3D-Cアームで撮影された術中3D-fluoroscopy画像を3D-3Dマッチングし、手術ナビゲーションを最小侵襲で行えるシステムを開発し、その精度を乾燥骨を用いた検証で明らかとし、仙骨骨折に対する経皮的スクリュー固定の仮想手術を行いその臨床的有用性を証明した。 平成24年度は精度とその臨床的有用性を仮想手術で証明した3D-fluoroscopic navigationやCT-3D-fluoroscopy matching navigationもちいて手術を実際に行った。4例の骨盤輪骨折症例に対してCT-3D-fluoroscopy matching navigationを用い経皮的仙腸関節スクリュー固定を行い、骨穿孔や神経合併症もなく、低侵襲に骨接合術を行えた。また5症例の股関節鏡視下手術をCT-3D-fluoroscopy matching navigation誘導下に行い、良好な成績を得た。
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