研究概要 |
ヒトの変形性関節症(OA)罹患軟骨と対照軟骨からタンパク抽出液を調整し、抽出液中の種々のタンパク分解酵素の濃度および内因性阻害因子の濃度を定量した。解析の結果から従来OAにおける軟骨変性の主役とされてきたMMP-13は抽出可能なタンパク量としては比較的少なく、コラーゲンの分解を司るコラゲナーゼとしてはMMP-1がもっとも多いこと、さらにMMPの活性化に関与するplasminの活性がOA軟骨変性部において増加していることが明らかになった。また膝OA症例から採取した関節液の解析から、OAの関節液には多量のMMP-1, 2, 3が含まれていることが明らかになった。
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