本研究では、グルタミン酸受容体サブタイプの1つであるN-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA)受容体グリシン結合部位の内在性リガンドであるDセリンの下行性疼痛抑制経路における作用を明らかにすることを目的として研究を行った。D セリンを脳室内投与することにより鎮痛効果を示した。また、グルタミン酸受容体サブタイプの1つであるα-アミノ-3-ヒドロキシ-5-メソオキサゾール-4-プロピオン酸(AMPA)受容体拮抗薬を脳室内に投与すると鎮痛効果を示し、Dセリンの鎮痛効果を相加的に増強することを明らかにした。
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