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2010 年度 実績報告書

精巣腫瘍における新しいバイオマーカーの確立

研究課題

研究課題/領域番号 22791463
研究機関東北大学

研究代表者

山田 成幸  東北大学, 病院, 助教 (60509256)

キーワード精巣腫瘍 / バイオマーカー / DNMT3A遺伝子
研究概要

精巣腫瘍は、化学療法の奏功率が非常に高く、有転移例であっても集学的治療により治癒が見込める数少ない悪性腫瘍の一つである。非セミノーマでは、αフェトプロテイン、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)が腫瘍マーカーとして臨床使用されており、予後予測や治療効果、再発時の判定材料として重要な役割を担っているが、セミノーマには、特異的な腫瘍マーカーが存在していないのが現状で、本研究はセミノーマに特異的なバイオマーカー確立に向けての数少ない研究である。申請者らは、セミノーマ発癌関連遺伝子探索を目的としたマイクロアレイによる網羅的解析の結果、106個の遺伝子が正常精巣組織よりもセミノーマで強く発現していること、さらに6遺伝子については、蛋白レベルでもセミノーマ細胞で高発現していることを確認している。また、共同研究者である石井は、DNMT3A(DNA-methyltransferase 3A)遺伝子について、イントロン25部位における低メチル化の程度が精巣腫瘍における同遺伝子の高発現と関連していることを報告している。
1.今回、セミノーマ培養細胞でのDNMT3Aの発現をmRNAレベル、蛋白レベルで解析した。その結果、セミノーマ培養細胞では、mRNAレベル、蛋白レベルで高発現していた。非セミノーマ培養細胞については、一定の傾向は見られなかった。今後、DNMT3Aを発現している細胞にはsiRNAを導入し、DNMT3Aノックダウン細胞を作成する。また、DNMT3Aを発現していない細胞には、強制DNMT3A発現細胞を作成する予定である。
2.一方、臨床像との関連を調べるため、手術時に摘出されたセミノーマ組織に対して、DNMT3Aに対する抗体を用いて免疫染色を行った。現在、数検体において免疫染色での発現が確認されたので、今後当科で集積している多数の検体にて染色を行い、発現様式と臨床像や病理組織学的パラメーターを比較検討し、セミノーマにおけるDNMT3A発現の臨床的意義を解明する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Core 2 N-acetylglucosaminyltransferase-1 expression induces aggressive potential of testicular germ cell tumor.2010

    • 著者名/発表者名
      Hatakeyama S, Kyan A, Yamamoto H, Yamada S, Saito H, Arai Y, Fukuda M, Ohyama C.
    • 雑誌名

      Int J Cancer

      巻: 127(5) ページ: 1052-1059

    • 査読あり
  • [図書] 精巣癌の手術療法b)化学療法後の残存腫瘍切除2010

    • 著者名/発表者名
      山田成幸
    • 総ページ数
      501-504
    • 出版者
      日本臨床社
  • [備考]

    • URL

      http://www.uro.med.tohoku.ac.jp/index.html

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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