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2010 年度 実績報告書

高脂肪食、肥満による前立腺癌増殖進展におけるTWEAK―Fn14シグナルの役割

研究課題

研究課題/領域番号 22791464
研究機関秋田大学

研究代表者

黄 明国  秋田大学, 医学系研究科, 特任助教 (60448503)

キーワードTWEAK / Fn14 / 前立腺癌
研究概要

Fn14,TWEAK発現は、ホルモン応答性前立腺癌細胞株LNCaP細胞に低発現、ホルモン不応性前立腺癌細胞株PC-3,DU145細胞に高発現していた。rTWEAK刺激によって、PC-3細胞のFn14発現が時間依存的、濃度依存的に増強された。Fn14 siRNA処理によって、PC-3,DU145細胞の浸潤能、遊走能がControl siRNA処理に比較して有意に低下した。rTWEAK刺激したPC-3,DU145細胞は、浸潤能が有意に増強された。Fn14 siRNA処理したPC-3細胞は、Control siRNA処理したPC-3細胞より増殖能が有意に低下し,apoptosisが有意に亢進した。Fn14安定高発現PC-3/Fn14細胞は、PC-3/Mock細胞より増殖能が有意に亢進した。Fn14 siRNA処理したPC-3細胞は、Control siRNA処理したPC-3細胞よりMMP-9の遺伝子発現、活性化MMP-9の産生が有意に低下した。一方、rTWEAK刺激によって、PC-3細胞は、MMP-9の遺伝子発現、活性化MMP-9の産生が有意に亢進した。PC-3/Fn14細胞はPC-3細胞に比較し、4倍くらいの浸潤能を示し、またMMP-9特異的な阻害剤の処理によって浸潤能が有意に低下した。PC-3/Fn14 Xenograftは、PC-3/Mock Xenograftより有意に大きく、またFn14,MMP-9の発現も有意に亢進していた。癌細胞の横隔膜浸潤モデルの解析では、PC-3/Fn14は、PC-3/Mockに比べて有意に高い浸潤能を示した。112例の前立腺癌全摘標本におけるFn14の解析では、Fn14高発現群(12例、10.7%)では、中発現(61例、54.5%)、低発現(39例、34.8%)より非再発生存期間が有意に短かった。しかし、血清中のTWEAK,の濃度と肥満度(BMI)は相関はなかった。さらに、前立腺癌全摘標本におけるFn14の発現も肥満度(BMI)との相関はなかった。以上の結果より、TWEAK-Fn14シグナルはMMP-9シグナルを介してホルモン不応性前立腺癌の細胞増殖、浸潤能を制御すると考えられる。また、前立腺癌上皮におけるFn14発現は患者の予後に影響する可能性がある。TWEAK-Fn14シグナルは、前立腺癌の治療のターゲットになる可能性がある。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] TWEAKI-Fn14シグナルはホルモン不応性前立腺癌の浸潤を制御し、患者の予後に関連する2010

    • 著者名/発表者名
      黄明国
    • 学会等名
      日本癌学会
    • 発表場所
      Osaka International Convention Center
    • 年月日
      2010-09-23
  • [学会発表] TWEAK-Fn14 signaling regulates androgen independent prostate cancer cell invasiveness and correlates with poor patient outcome2010

    • 著者名/発表者名
      黄明国
    • 学会等名
      アメリカ泌尿器科学会
    • 発表場所
      San Francisco, Moscone North(米国)
    • 年月日
      2010-05-30

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公開日: 2012-07-19  

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