研究課題/領域番号 |
22791481
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
藤井 泰普 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 臨床研究医 (30566229)
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キーワード | 尿路結石 / メタボリックシンドローム / オステオポンチン / アディポサイトカイン / アディポネクチン / ob/ob / M-1 / 3T3-L1 |
研究概要 |
In vivo研究としてob/obマウスの繁殖とともに、グリオキシル酸を投与し、肥満やメタボリックシンドロームおよびその環境と結石形成について検討した。グリオキシル酸の腹腔内投与1日目、3日目に腎組織を摘出し、結石形成の有無と結石形成初期における結石形成量、形態を評価した。また、結石関連遺伝子(蛋白)としてSpp1(OPN)、炎症関連遺伝子(蛋白)としてCcl-2(MCP-1)、酸化ストレス関連遺伝子(蛋白)としてSod2(SOD)を定量PCR、western blottingにて検討した。投与3日目にob/obマウスにおいて結石形成を認めた。結石の形態は従来における結石形態と変化なかった。また、結石形成結石形成に比例してSpp1遺伝子、OPN蛋白両者の発現の亢進が見られた。同様にCcl-2遺伝子、MCP-1蛋白も結石形成量に比例した発現であった。 In vitro研究としてマウス尿細管上皮細胞(M-1)、脂肪細胞(3T3-L1)を別々に継代し、安定したcelllineが確立した後、接触共培養・非接触共培養における研究をおこなった。さらに、各培養におけるアディポサイトカインの発現を評価した。種々のアディポサイトカインのうちadipoq、Ccl-2、tnf-α、il-6遺伝子を定量PCRにて評価した。まずM-1細胞、3T3-L1細胞各々の培養液上清より各遺伝子の発現を評価した。これをコントロールとし、培養液交換後・共培養の経時的変化を評価した。培養液交換後、adipoq、Ccl-2、tnf-α、il-6それぞれ有意な発現変化を認めなかった。 共培養においてはCcl-2,tnf-αの発現は有意をもって発現更新した。手技的なバイアスも大きいため今後、何度か評価し整合性を評価する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
In vitroにおいてM-1細胞、3T3-L1細胞の接触法、非接触法の確立が非常に困難であったため時間を要した。今後は確立した方法を用いて施行しるため、順調に進展していると思われる。
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今後の研究の推進方策 |
研究協力者、実験助手の支援によって研究の推進を図る。また、隔週で実施する研究グループの報告会にて、現在の研究の進捗状況を検証し、問題が生じた場合はその度に学内外の専門家より適切な指示をうける。さらに、当大学内の定期的な研究報告会にて、計画の妥当性と進捗状況を客観的に評価し、円滑に研究を進める。
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