膀胱粘膜への cAMP を介した BCG 感染機序およびその細胞増殖抑制機構の解明

2012 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 22791482
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 研究分野: 泌尿器科学
• 研究機関: 名古屋市立大学
• 研究代表者: 福田 勝洋 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 研究員 (30468251)
• 研究期間 (年度): 2010 – 2012
• キーワード: 膀胱癌 / BCG / cAMP

研究概要

1. cAMP 活性剤投与による膀胱がん細胞株での BCG 感染率への影響:ヒト膀胱癌細胞株 RT4、5637、T24 に BCG を感染させた後、cAMP 活性剤であるフォルスコリンを投与し、H.E 染色で検鏡した。結果としてフォルスコリンの濃度依存的に BCG 菌の感染が抑制されていた
2. cAMP 関連細胞増殖因子の変化:cAMP 関連細胞増殖因子である PKA をウエスタンブロットで検討するとフォルスコリン非投与群の細胞と比較し、フォルスコリン処理した細胞で、PKA の発現が約 2-3 倍増加していた。
3. cAMP 活性剤投与による腫瘍増殖への影響:BBN 誘発膀胱発癌モデルマウスに BBN 投与 8 週から BCG およびフォルスコリンをそれぞれ膀胱、腹腔に投与した。 BBN 投与 26 週で膀胱を摘出し、膀胱重量を測定した。結果として膀胱重量はフォルスコリン非投与群とフォルスコリン投与群で 2.68g と 2.83g であった。フォルスコリン非投与群で膀胱重量が少ない傾向を示した(フォルスコリン投与により、腫瘍増殖効果が促進される傾向を示した)が、有意差は認めなかった。

研究成果

• [雑誌論文] Garcin syndrome as the initial presentation of metastatic adenocarcinoma of the prostate (2012)
  • 著者名/発表者名: Kubota Hiroki, Naruyama Hiromichi, Hirose Masahito, Fukuta Katsuhiro, Kubota Yasue, Yamada Yasuyuki, Kohri Kenjiro
  • 雑誌名: International Cancer Conference Journal 巻: Vol.1 ページ: 113-115
  • DOI: DOI:10.1007/s13691-012-0023-4
  • 査読あり
• [雑誌論文] 「IV. 検査法」、 泌尿器科レジデントマニュアル(監修 郡 健二郎、編集 佐々木 昌一、戸澤 啓一、丸山哲史) (2011)
  • 著者名/発表者名: 福田 勝洋、山田 泰之、成山 泰道、窪田 裕樹、広瀬 真仁、安藤 亮介、本間 秀樹
  • 雑誌名: 医学 書院 ページ: 39-100
• [雑誌論文] Simple method of preventing postoperative inguinal hernia after radical retropubic prostatectomy (2010)
  • 著者名/発表者名: Taguchi Kazumi, Yasui Takahiro, Kubota Hiroki, Fukuta Katsuhiro, Kobayashi Daichi, Naruyama Hiromichi, Okada Atsushi, Yamada Yasuyuki, Tozawa Keiichi, Kohri Kenjiro
  • 雑誌名: Urology 巻: Vol.76 ページ: 1083-1087
  • DOI: DOI:10.1016/j.urology.2010.05.002
  • 査読あり
• [学会発表] Genomic landscapes of BBN-induced bladder cancer in rodents, and its application to human bladder cancer: gene amplification and overexpression of Cyp2a5/CYP2A6 in invasive bladder cancer (2013)
  • 著者名/発表者名: Kanemoto Kazuhiro, Fukuta Katsuhiro, Okamono Koji, Kanai Yae, Katoh Masaharu, Kohri Kenjiro, Nakagama Hitoshi
  • 学会等名: European Association of Urology Annual Meeting2013
  • 発表場所: Milan(Italy)
  • 年月日: 20130315-19
• [学会発表] 前立腺癌に対する強度変調放射線治療(IMRT)における内分泌療法併用の意義 (2011)
  • 著者名/発表者名: 河合 憲康、小林 大地、内木 拓、山田 健司、安藤 亮介、福田 勝洋、池上 要介、金本 一洋、秋田 英俊、岡村 武彦、戸澤 啓一、芝本 雄太、郡健二郎
  • 学会等名: 第49回日本癌治療学会学術集会
  • 発表場所: 名古屋市
  • 年月日: 20111027-29
• [学会発表] 磁性ナノ粒子(マグネタイト)投与によるホルモン耐性前立腺癌に対する新しい治療法の開発 (2011)
  • 著者名/発表者名: 小林 大地、河合 憲康、佐藤 慎哉、内木 拓、山田 健司、池上 要介、安藤 亮介、福田 勝洋、戸澤 啓一、郡健二郎
  • 学会等名: 第70回日本癌学会学術総会
  • 発表場所: 名古屋市
  • 年月日: 20111003-05
• [学会発表] 浸潤性膀胱がんの関連遺伝子 UQCRB の同定とその機能解析 (2011)
  • 著者名/発表者名: 山田 健司、福田 勝洋、河合 憲康、内木 拓、池上 要介、戸澤 啓一、中釜 斉、郡 健二郎
  • 学会等名: 第99回日本泌尿器科学会総会
  • 発表場所: 名古屋市
  • 年月日: 20110421-24
• [学会発表] 膀胱前がん病変における PTEN は浸潤がんへの進行を抑制する (2011)
  • 著者名/発表者名: 福田 勝洋、広瀬 真仁、成山 泰道、窪田 裕樹、山田 泰之
  • 学会等名: 第99回日本泌尿器科学会総会
  • 発表場所: 名古屋市
  • 年月日: 20110421-24
• [学会発表] 再燃前立腺癌に対するドセタキセル療法におけるリン酸エストラスムチン併用の効果 (2010)
  • 著者名/発表者名: 河合 憲康、戸澤 啓一、小林 大地、山田 健司、内木 拓、安藤 亮介、池上 要介、成山 泰道、福田 勝洋、永田 大介、秋田 英俊、橋本 良博、山田 泰之、岡村 武彦、郡 健二郎
  • 学会等名: 第48回日本癌治療学会学術集会
  • 発表場所: 京都市
  • 年月日: 20101028-30
• [学会発表] 腹腔鏡下前立腺全摘除術導入にあたっての工夫と手術成績の検討 (2010)
  • 著者名/発表者名: 山田 泰之、安井 孝周、成山 泰道、広瀬 真仁、福田 勝洋、窪田 裕樹、戸澤 啓一、郡 健二郎
  • 学会等名: 第24回 日 本Endourology ・ ESWL 学 会 総 会
  • 発表場所: 京都市
  • 年月日: 20101021-23
• [学会発表] 新規光感受性物質フラーレンを併用した長波長紫外線(UVA-1)による膀胱癌治療に向けての基礎研究 (2010)
  • 著者名/発表者名: 池上 要介、戸澤 啓一、山田 健司、安藤 亮介、福田 勝洋、神谷 浩行、彦坂 敦也、橋本 良博、岩瀬 豊、森田 明理、郡 健二郎
  • 学会等名: 第98回日本泌尿器科学会総会
  • 発表場所: 盛岡市
  • 年月日: 20100427-30
• [学会発表] 前立腺全摘術後に発症する鼠径ヘルニアの予防テクニックの確立調査:第2 弾 (2010)
  • 著者名/発表者名: 田口 和己、福田 勝洋、窪田 裕樹、安井 孝周、山田 泰之
  • 学会等名: 第98回日本泌尿器科学会総会
  • 発表場所: 盛岡市
  • 年月日: 20100427-30
• [学会発表] 当院における無症候性血尿患者の統計 (2010)
  • 著者名/発表者名: 窪田 裕樹、田口 和己、小林 大地、福田 勝洋、安井 孝周、山田 泰之
  • 学会等名: 第98回日本泌尿器科学会総会
  • 発表場所: 盛岡市
  • 年月日: 20100427-30
• [学会発表] 尿路結石患者における年代別骨塩量(BMD)の検討 (2010)
  • 著者名/発表者名: 安井 孝周、廣瀬 泰彦、小林 隆宏、濱本 周造、宇佐美 雅之、広瀬 真仁、岡田 淳志、伊藤 恭典、福田 勝洋、窪田 裕樹、山田 泰之、戸澤 啓一、郡 健二郎
  • 学会等名: 第98回日本泌尿器科学会総会
  • 発表場所: 盛岡市
  • 年月日: 20100427-30
• [学会発表] 前立腺小細胞癌の 1 例 (2010)
  • 著者名/発表者名: 福田 勝洋、広瀬 真仁、成山 泰道、窪田 裕樹、山田 泰之
  • 学会等名: 第248回日本泌尿器科学会東海地方会
  • 発表場所: 名古屋市
  • 年月日: 2010-06-12