研究課題
若手研究(B)
本研究では、全胞状奇胎特異的microRNAを網羅的にスクリーニングし、その臨床的有用性について検討した。次世代高速シークエンス法を用いて、正常胎盤組織と比較して全胞状奇胎で2倍以上の高発現を認める22種類のmicroRNAを全胞状奇胎特異的microRNAの候補として抽出した。そのすべてが19番染色体上のクラスター(C19MC)領域に存在していた。検証実験としてreal-time RT-PCRを用いて正常胎盤および全胞状奇胎における発現量を比較し、全胞状奇胎組織特異的microRNAとしてhsa-miR-520f、hsa-miR-520b、hsa-miR-520c-3pおよびhas-miR-519b-3pが同定された。全胞状奇胎例における血漿中のhsa-miR-520f流入量は、正常妊婦におけるそれと比較して有意に上昇していた(Mann-Whitney U test, P=0. 002)。全胞状奇胎15例の血漿中hsa-miR-520f量は掻爬術前後で有意に減少していた(wilcoxon signed rank test, P<0. 001)。以上より、全胞状奇胎特異的microRNAはC19MC領域に存在していた。特にhsa-miR-520fは全胞状奇胎の分子腫瘍マーカーになりうると示唆された。
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