我々の研究室では、長年にわたり子宮内膜症の病態解明、新薬の開発についての研究を行ってきている。今回の検討では、子宮内膜症細胞にBufarin、β-HIVS、BAY 11-7085(BAY)の各々を作用させ、関連するアポトーシス関連蛋白を同定したことに加え、細胞周期にも着眼した。Bufarin、β-HIVS、BAYについて、細胞周期を停止させる作用を持つことを発見した。これら3つの薬剤作用後の細胞周期関連蛋白については、ある程度の差異はあるものの、その全てにおいてG0期で細胞周期の停止が認められた。 また、今回新たに、semaphorin(神経軸索の方向性を決定する神経軸索誘導調節因子)についても、新たな候補薬の一つとして検討したところ、上記3剤と同様なアポトーシス誘導作用を認めた。
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