研究概要 |
本研究では、妊婦の胎盤および羊膜・絨毛膜・脱落膜中におけるトリプトファン分解酵素の一種であるIndoleamine 2, 3-dioxygenase : IDOのタンパク発現を検討し、絨毛膜羊膜炎(CAM)および早産との関連性について検討した。検体は、川崎医科大学附属病院で分娩した妊婦191名を対象とした。その結果、妊娠初期の胎盤サンプルにおいて、IDO発現はcontrol群より約0. 77倍で低値を示した。また、IDO発現はCAMの病歴を有する患者の胎盤サンプルにおいて、control群と比較したところ約2. 29倍高値を示した。CAMは早産の主な原因であることから、IDO発現が早産に関しても相関性を示すことが示唆された。
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