• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

加齢性難聴における内耳のミトコンドリアDNA変異の網羅的解析

研究課題

研究課題/領域番号 22791577
研究機関地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所)

研究代表者

加藤 智史  地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (80469965)

キーワード加齢性難聴 / ミトコンドリアDNA / 活性酸素
研究概要

加齢性難聴においても、多臓器の加齢性変化と同様にミトコンドリアDNAの変異蓄積が病態に寄与していることが示唆されている。またミトコンドリアDNAの多型と運動能力の関連などが明らかになって来た。加齢性難聴患者と正常聴力の高齢者から採取した血液から抽出したDNAを用い、ミトコンドリアDNAの変異、多型の解析を施行し、その両群間や聴力との関係を解析する。これにより、加齢性難聴の分子病理の解明の一助となることを目指した。これまでに引き続き、加齢性難聴患者と健常者から書面で同意を得た上で引き続き採血を施行した。ここからQIAamp DNA BIood Mini Kitを用いて抽出したDNAに対し、ミトコンドリアDNAの網羅的な多型解析と変異解析を191検体に対して施行した。加齢性難聴群と正常聴力群での差異の比較や、患者データとして聴力を把握しているので、この数値との相関を検討した。今後さらに検体数を増やし、このデータをより精密なものとする予定である。またこれに平行して、東京医科歯科大学耳鼻咽喉科で採取された遺伝性難聴疑いの患者血液から抽出したDNAを用いてミトコンドリアDNAの多型解析を施行しコントロール群と比較した。この結果難聴群ではハプログループD4bに属する頻度が有意に高いことを確認した。更なる詳細な検討ではハプログループD4b2群が有意に高いことを確認した。これによりミトコンドリアDNA1382番の多型が遺伝性難聴の発症に寄与しているのではないかと考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

加齢性難聴患者の血液サンプル採取を継続して施行し、集まり次第解析を順次施行している。

今後の研究の推進方策

引き続き聴力図を得た患者からの同意の上での血液サンプル採取とDNA抽出を継続する。その上で、これまで通りのミトコンドリアDNAの網羅的な変異と多型解析を施行する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 2011

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Mitochondrial Haplogroup Analysis in Patients with Hereditary Hearing Loss2012

    • 著者名/発表者名
      Tomofumi Kato
    • 学会等名
      The 35^<th> annual midwinter research meeting of the Association for Research in Otolaryngology
    • 発表場所
      San Diego, United States
    • 年月日
      20120225-20120229
  • [学会発表] 遺伝性難聴疑い症例のミトコンドリアハプログループ解析2011

    • 著者名/発表者名
      加藤智史
    • 学会等名
      第21回日本耳科学会総会・学術講演会
    • 発表場所
      沖縄
    • 年月日
      20111124-20111126

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi