• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

マウス経頭蓋イメージングを用いた大脳聴覚野機能の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22791578
研究機関新潟大学

研究代表者

高橋 邦行  新潟大学, 医歯学系, 助教 (40452057)

キーワード大脳聴覚野 / マウス / イメージング / 周波数編著音 / フラビン蛋白蛍光
研究概要

単純な音情報が、複雑な情報として意味を持ち、どこで形作られるのか。音の情報が統合され、形作られる場はおそらく大脳を中心とした中枢神経系であると考えている。これまでわれわれは純音、振幅変調音などを用い、その処理過程と、環境、学習による変化などを研究してきた。最近はさらに複雑な音であり、かつ生活環境に多く存在し、意味を持つ音であると考えられる周波数変調音(FM音)に注目して研究を行ってきた。われわれの目標は言語を含めたヒトの知覚のメカニズムの解明である。その前段階として、同じ哺乳類であるマウスを用いて、複雑な音処理が大脳聴覚野でどのように行われているかを探っている。
マウスは頭蓋骨が薄く、開頭しなくとも頭蓋骨越しに大脳聴覚野を明視下に置くことができ、光イメージングに適している。われわれは、これまでと同様にマウスを対象動物とし、光イメージングのひとつであるフラビン蛋白蛍光法を用い研究を行っている。本年度は、今まで行ってきた無音状態に対する音刺激の反応を見ていた方法に加え、本刺激の前に予備刺激を行うことにより、音の特定成分のみの反応が捉えられると考えられる差分イメージング法を中心に解析した。その結果、予備刺激として用いたFM音から、本刺激として用いるFM音へと変調の向きを急に変化させた場合、今までみていた大脳聴覚野内の一次聴覚野、前聴覚野以外に新たに活動する領域を発見した。この領域はかつて超音波音に反応する領域と思われていたが、超音波音には反応せず、周波数変調の方向が変化すると反応することが分かった。われわれは現在この領域が皮質下とどのように結合しているか、周辺領域とどのように結合しているかを探索している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2012 2011

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] ON and OFF responses in the mouse auditory cortex after exposure to long-lasting tone bursts2012

    • 著者名/発表者名
      馬場洋徳, 塚野浩明, 本間悠介, 大島伸介, 窪田和, 高橋邦行, 菱田竜一, 高橋姿, 澁木克栄
    • 学会等名
      第89回日本生理学会大会
    • 発表場所
      長野県松本文化会館(松本市)
    • 年月日
      2012-03-30
  • [学会発表] マウス大脳聴覚野におけるFM音情報処理領域2012

    • 著者名/発表者名
      本間悠介, 高橋邦行, 塚野浩明, 堀江正男, 馬場洋徳, 大島伸介, 窪田和, 澁木克栄, 高橋姿
    • 学会等名
      第10回側頭骨疾患研究会
    • 発表場所
      ホテルメトロポリタン仙台(仙台市)
    • 年月日
      2012-01-07
  • [学会発表] ON and OFF responses in the mouse auditory cortex disclosed after sound exposure2011

    • 著者名/発表者名
      馬場洋徳, 塚野浩明, 本間悠介, 大島伸介, 窪田和, 高橋邦行, 菱田竜一, 高橋姿, 澁木克栄
    • 学会等名
      第16回聴覚研究フォーラム
    • 発表場所
      同志社びわこリトリートセンター(大津市)
    • 年月日
      2011-12-03

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi