肝細胞増殖因子(HGF)は様々な細胞に分化・増殖・浸潤等を促す多機能因子であるが、どのように異なった機能を発現調節されているか不明である。本研究で、頭頸部扁平上皮癌細胞株HSC3においてHGF刺激により、いくつかのmicroRNA発現が変化することをみつけた。さらにHGF刺激により発現低下したmiR-200cとmiR-27bが各々、ZEB1/E-cadherinの発現変化を介して上皮間質移行に重要な役割を担い、ST14/matriptaseによるHGF自己活性を行っていることを同定した。これらによりHGFはmicroRNAの発現変化を通して癌の浸潤や増殖に関与していることを示唆した。
|