先天性難聴は新出生児 1000 人に 1 人に認められる頻度の高い先天性障害の一つである。その原因の 50%は遺伝子によるものと報告されている。SLC26A4 遺伝子変異は難聴に甲状腺腫を伴う Pendred 症候群および前庭水管拡大を伴う非症候性難聴の両疾患の原因遺伝子変異であることが報告されている。しかしながら、遺伝子型と臨床型の相関の有無に関しては必ずしも明らかでは無い。本研究では、日本人難聴患者を対象に SLC26A4 遺伝子の直接シークエンス解析を行い、その変異の種類と頻度を明らかにした。また、変異の種類ごとに臨床像のとりまとめを行ったが、明確な遺伝子型と臨床型の相関については認められないことを明らかにした
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