研究概要 |
平成23年度研究期間の間には、前年度に生後0日、8日、20日のラットそれぞれ22耳、20耳、20耳から採取した内耳組織から抽出したtota1RNAを用いて、マイクロアレイ解析を行ったデータの比較解析を行った。 データを比較するに際して、それぞれの2群におけるt検定での比較を検討していたが、検定の性質上発現量の低いものがより上位に来やすいと言う傾向があるため、miRNA発現の様にmiRNAの種類によって発現量に大きな差があるものでは必ずしも正しいとは言えないと考えられる。そのため解析結果の信頼性向上のため、t検定と2-Fold change(2倍以上の発現量変化のあるもの)を組み合わせた解析、t検定を改良し発現量による影響を少なくしたSignificance analysis of microarrays(SAM)解析(Tusher et al.,PNAS,2001)、Fold changeの相乗平均を用いたRank products解析(Breitling et al.,FEBSLett.,2004)などを用いて解析を行った。 また、ヒト血液からのmiRNA解析法については、miRNA抽出法はABIのmirVana PARIS kit、QiagenのQIAamp Circulating Nucleic Acid Kit、ISOGEN法の3法を比較検討したが、収量に大きな差異は認められなかった。また、マイクロアレイ解析については、サンプルの収量が少ないため、PreAmp protocolを用いる必要があることが分かった。
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