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2012 年度 実績報告書

脈絡膜新生血管における樹状細胞の役割

研究課題

研究課題/領域番号 22791657
研究機関大阪大学

研究代表者

中井 慶  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (30546883)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2014-03-31
キーワード血管新生 / 脈絡膜新生血管 / 樹状細胞
研究概要

今までに我々は、脈絡膜血管新生の病態における樹状細胞の重要性について報告し、今年度我々は下記の実験を施行した。
まず、樹状細胞ノックアウト遺伝子改変マウスを入手し、レーザー照射による脈絡膜新生血管のサイズを正常マウスと、遺伝子改変マウス数を20に増やし(当施設10匹、ハーバード大学にて10匹)検討したところ、やはり今までと同様、有意に脈絡膜新生血管サイズの縮小を認めた。また、以前から問題になっている体重減少については、DT濃度を以前の報告の半分に希釈投与にて、樹状細胞が70%程度除去でき、この設定を採用している。
新生血管のassayである角膜ポケット法、また、マウスの背中fibronectinやコラーゲンとともに樹状細胞を埋植しての新生血管assay法にても、やはり同様に、新生血管サイズのfibronectinゲルへの侵入の現象を認めた。
我々の実験では、immature-DCが新生血管能が高く、mature-DCとのサイトカイン分泌能について比較検討もしている。VEGF、TNFa、MCP-1などについて検討し、MCP-1だけに差を認めた。しかしマクロファージの眼内への流入数をフローサイトメトリーにて検討したところ、両者に差をみとめず、この乖離については、引き続き検討予定である。
今後の予定は、予め染色したDCをマウスに注入した上で、角膜ポケット法にて新生血管を観察したところ、血管壁にそって染色されたDCが分布しているように観察されたことより、DCが血管内皮細胞へと分化した可能性が考えられる。もう少し詳細に電子顕微鏡などを用いて。詳細に解析を施行したい。これとよく似た現象論の論文は過去にあるので、今後我々は、DCが、あるサイトカインの存在下では、内皮様の細胞、もしくは内皮細胞へとcharacterが変化するのではと考え、この辺りをつめて、最終年度に論文として仕上げる予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

今年度は、今までの遅れを取り戻し、おおむね順調であった。

今後の研究の推進方策

上記にあげたような方向性で、実験を進めたい。
電顕を用いた観察。樹状細胞への血管内皮細胞への分化の可能性に関しての研究は、非常に面白いと考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Choroidal thickness in central serous chorioretinopathy.2013

    • 著者名/発表者名
      Kuroda S, Ikuno Y, Yasuno Y, Nakai K, Usui S, Sawa M, Tsujikawa M, Gomi F, Nishida K.
    • 雑誌名

      Retina

      巻: epub-ahead ページ: epub-ahead

    • DOI

      10.1097/IAE.0b013e318263d11f.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Choroidal observations in Vogt-Koyanagi-Harada disease using high-penetration optical coherence tomography.2012

    • 著者名/発表者名
      Nakai K, Gomi F, Ikuno Y, Yasuno Y, Nouchi T, Ohguro N, Nishida K.
    • 雑誌名

      Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol.

      巻: 250 ページ: 1089-95

    • DOI

      10.1007/s00417-011-1910-7.

    • 査読あり

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公開日: 2014-07-24  

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