研究課題
新たなドライアイ治療薬であるレバミピド点眼のBUT短縮型ドライアイに対する涙液動態と高次収差への効果について検討した。治療前、治療後2週間、1か月においてドライアイの評価とともに高次収差の測定を行ったところ、治療後には涙液安定性の改善とともに、高次収差の経時変化も安定した。臨床効果および視機能への影響に関する初めての論文報告を行った。ドライアイ点眼薬が前方散乱および高次収差に及ぼす影響の検討を行った。3%ジクアホソルナトリウム点眼(DQ)、0.3%ヒアルロン酸ナトリウム点眼(HA)、2%レバミピド点眼(RB)の3種を用い,それぞれの点眼前および点眼直後、5、10分後で前方散乱と眼球高次収差を測定したところ、RB点眼、DQ点眼により前方散乱、HA点眼により高次収差が増加し、正常眼においては異なるメカニズムで一過性に視機能に影響を与えると考えられた。現在、論文作成中である。ハードコンタクトレンズ装用の円錐角膜眼における瞬目に伴う高次収差の変化を検討したところ、様々なパターンがみられるものの大きく安定型群と不安定型群の2群に分けられた円錐角膜の程度、レンズのセンタリング、動き、レンズと角膜の間の涙液レンズなどが影響を及ぼしている可能性が考えられた。研究結果を論文投稿した。(査読中)正常眼および角膜移植眼(全層角膜移植(PKP)、深層表層角膜移植(DALK)、角膜内皮移植(DSAEK))において後方散乱について調べたところ、PK眼の後方散乱はその3/4が正常パターンであったのに対し、インターフェイスを有するDALK、DSAEK眼の後方散乱においては正常パターンはみられず、正常眼ではみられないパターンを示した。既報で報告されていた角膜前面高次収差と術後視力との相関はみられず、後方散乱は術後視力と相関していた。これらの結果を論文報告した。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Cornea
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