自己の表皮細胞から角膜上皮細胞への形質転換が可能となれば角膜再生医療は飛躍的に進歩すると考えられる。我々は、角膜特異的分化マーカーであるサイトケラチン12(K12)の発現により緑色蛍光タンパク質(GFP)を発現するTgマウス(K12Cre/ZEGマウス)由来の表皮細胞と野生型マウスの強角膜片を用いた器官培養を行い、マウス表皮細胞から角膜上皮様細胞への形質転換が可能であることを示した。さらに免疫組織学的検討を行い、角膜周辺部(輪部)の細胞外基質または輪部由来液性因子がK12の発現誘導または上皮細胞の分化運命決定に重要な役割を担っていることを明らかにした。
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