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2010 年度 実績報告書

異なる細菌感染に対応した細胞応答機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22791762
研究機関大阪大学

研究代表者

古田 信道  大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (50452446)

キーワード歯周病 / 細菌感染 / 細胞内輸送 / オートファジー / 歯学
研究概要

歯周病原因菌の一つであるグラム陰性菌Porphyromonas gingivalis(以下P.g.)の主要な病原因子として報告されている。P.g.はエンドサイトーシスを介して細胞内に侵入し、多種多様な細胞機能傷害を引き起こす。しかし、P.g.の細胞内挙動については未解明な部分が多い。我々はP.g.が細胞内殺菌機構から逃れるために細胞外脱出と細胞への再侵入を繰り返し、結果として歯周病の慢性化を引き起こす可能性を示した。P.g.の細胞外脱出はリサイクリング経路と呼ばれる、エンドソームからリサイクリングエンドソームを経由した細胞内輸送経路を利用していること、さらにRab11、RalA、エクソシストコンプレックスのノックダウンによりP.g.の細胞外脱出が阻害されたことから、これら因子がP.g.の細胞外脱出には必須であることを示した。
Group A Streptococcus(以下GAS)は咽頭・扁桃炎などの軽度の疾患から壊死性筋膜炎などの重篤な感染症の原因菌である。細胞質内へと侵入したGASはオートファゴソームにより捕獲され、その後オートファゴソームとライソソームとの融合により分解、殺菌される。我々はGASを内包したオートファゴソームであるGcAV (GAS containing Autophagosome like Vacuole)とライソソームとの融合に必要なタンパク質として、細胞内小胞輸送に関与するとされているSNAREタンパク質群のうちVAMP8とVti1bを同定した。さらに我々は、これらのSNAREタンパク質は対細菌機構としてのオートファジーだけではなく、飢餓で誘導されるオートファゴソームとライソソームとの融合にも関与していることを示した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Exit of intracellular Porphyromonas gingivalis from gingival epithelial cells is mediated by endocytic recycling pathway.2010

    • 著者名/発表者名
      Takeuchi H, Furuta N, et al
    • 雑誌名

      Cellular Microbiology

      巻: (In Press)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Mediatory molecules that fuse autophagosomes and lysosomes.2010

    • 著者名/発表者名
      Furuta N, et al
    • 雑誌名

      Autophagy

      巻: 6 ページ: 417-418

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Outer membrane vesicles function as offensive weapons in host-parasite interactions.2010

    • 著者名/発表者名
      Amano A, Furuta N, et al
    • 雑誌名

      Microbes and Infection

      巻: 12 ページ: 791-798

    • 査読あり
  • [備考]

    • URL

      http://www.dent.osaka-u.ac.jp/~methodol

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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