• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

結合組織成長因子(CCN2/CTGF)によるRANKシグナル制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22791788
研究機関岡山大学

研究代表者

青山 絵理子  岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (10432650)

キーワードCTGF/CCN2 / RANK / OPG / RANKL / RAW264.7 / SPR / MAPK / osteoclast
研究概要

CCN2/CTGFはCCNファミリーの一つであり、主に間葉系の細胞、組織において多機能を発揮するがその作用機構に関する詳細は明らかにされていない。一方CCN2/CTGFは様々な生理活性因子と結合し、その作用を制御することが報告されている。我々はこの点に注目し、CCN2/CTGFの結合因子をさらにスクリーニングした結果、CCN2/CTGFはTNFRファミリーの一員であるreceptor activator of NF-κB(RANK)と結合することを見いだし、その結合の物理化学的性質について解析した結果を昨年度の本学会にて発表した。具体的にはCCN2/CTGFはRANKのみならずOPGとも結合性を有すること、およびその結合定数はRANKのリガンドであるRANKLとの値に準じるものであることを示した。また、CCN2/CTGFはRANKとRANKLのin vitroでの結合には影響しなかった。今回我々は研究を生物学的効果の解析に進め、RAW264.7細胞を用いてCCN2/CTGFのRANKとの結合がRANKL刺激によって誘導される破骨細胞分化においてどのような影響を示すかの検討に行った。RAW264.7細胞ではRANKL刺激によってNF-κBの核移行やERK、p38、JNKなどのMAPKのリン酸化といったRANK signalingの活性化が引き起こされるが、CCN2/CTGFが共存することでこれらの活性化が増強された。CCK2/CTGF単独ではこれらのシグナル構成因子の活性化にほとんど変化は見られなかった。また、マウス胎仔肝細胞から誘導された破骨細胞の成熟をCCN2/CTGFが促進することが成熟破骨細胞マーカーであるTRAP染色法で示された。さらにOPGはRANKLによるTRAP染色陽性細胞の増加を抑制するが、CCN2/CTGFはOPGのRANKL抑制作用を阻害し、TRAP陽性細胞の増加を回復させた。これらのことからCCN2/CTGFは二種類の経路を介して成熟破骨細胞の細胞形成促進することが明らかになった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] CCN2のRANK (receptor activator of nuclear factor kappa B)の結合とRANK-RANKLシグナル制御作用2011

    • 著者名/発表者名
      青山絵理子、久保田聡、西田崇、滝川正春
    • 学会等名
      第4回日本CCNファミリー研究会
    • 発表場所
      岡山
    • 年月日
      20110826-20110827
  • [学会発表] RANK結合タンパク質CCN2/CTGFはRANK-RANKLシグナルを促進する2011

    • 著者名/発表者名
      青山絵理子, 久保田聡, 西田崇, 滝川正春
    • 学会等名
      第29回日本骨代謝学会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      20110728-30
  • [学会発表] Receptor activator of NF-kB (RANK)結合タンパク質であるCCN2/CTGFのRANKL誘導性破骨細胞形成における機能2011

    • 著者名/発表者名
      青山絵理子、久保田聡、西田崇、滝川正春
    • 学会等名
      第32回岡山歯学会
    • 発表場所
      岡山
    • 年月日
      2011-11-13

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi