研究概要 |
【目的】高齢義歯装着者を対象として、捕食時の食品腔隙の調整力が、加齢と歯の喪失、義歯の使用によってどのように変わるのかを調べることを目的としている。 平成24年度においては、データの蓄積と、実験施設の移転に伴う測定機器変更の検討を行った。 【方法】 (1)被験者:健常有歯顎者4名 (2)測定内容:食品空隙量(種々のサイズの食品を捕食するときの開口運動)(3)測定装置:①光学式3次元モーションキャプチャーProReflex(鼻尖とオトガイ皮膚、義歯様シーネに標点を貼付して測定)②サホンビジトレーナー(オトガイ皮膚と歯牙固定のシーネにマーカーを取り付けて測定) (4)被験食品:直径6,9, 18, 24, 27,30 mm、厚さ5 mmの円盤形の食物(リンゴ) 【結果と意義】(1)食品空隙は食物サイズに応じて変化した。食物の直径が小さい場合には比較的安定した量を示すが、食物サイズが大きくなると減少し、バラツキが大きくなった。 (2)実験系においては、装置②において、歯牙固定の標点の製作をして測定を行うことができたが、義歯使用者に装着できるシーネの形状についてはなお検討が必要であった。
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