研究課題/領域番号 |
22791907
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
淺野 隆 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (60349975)
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キーワード | マウスガード / 側頭筋 / 咬筋 / 噛みしめ / Visual analog scale / 健常有歯顎者 / 総義歯 |
研究概要 |
顎口腔の外傷の予防・軽減を目的以外に,ウエイトトレーニング(レジスタンストレーニング)においてマウスガードを好んで使用しているアスリートが多くみられる。しかしながら,その好まれる理由は明らかにされていない。身体運動機能を評価するにあたり、正常な状況下での筋活動状況を把握する必要があると考えた。そこで、今回の検討では、健常有茜顎者と総義歯装着者とにおける主観的噛みしめ強さと実際の筋活動量との相違を明らかにし、咬合力制御の一端を明らかにすることを目的とした。被験者の健常有歯顎者および無歯顎総義歯装着者とした。総義歯装着者は、著しい顎堤の吸収がない、装看後3か月以上にわたって良好に経過している治療完了者から選択した。左右両側側頭筋前部筋束および咬筋浅部での、被験者自身が考える主観的な弱い噛みしめと強い噛みしめ、および随煮的最大噛みしめMaximum volulltary contraction(MVC)の筋活動量を筋電図に記録した。MVCでの筋活動重の平均を側頭筋および咬筋の100%噛みしめ強さとした.また、弱い噛みしめ、強い噛みしめの主観的噛みしめ強さについて、取小を0、最大を100とするVisual Analog Scale(VAS)を用いて、筋活動量測定後に記入させた。MVC計測時には咬合圧感圧シートを噛ませて、専用分析器にて咬合力を求めた。検討の結果、以下の結論を得た。健常有歯顎者、総義歯装着者ともに主観的な噛みしめ強さと実際の筋活動量との間には隔たりがあること、そして、総義歯装着者は咬合力調節において健常有歯顎者と比較すると調節幅が狭く、柔軟なコントロール能力に乏しいことが示唆された。これらの内容についてInternational Journal of Oral-Medical Sciencesにて論文発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究課題に到達するまでの過程研究について、これまで報告されていない内容を論文発表ができたことについて満足している,また、論文発表中のデータは、研究課題に限らず、他研究の参考となるものと思われるため。
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今後の研究の推進方策 |
研究課題を遂行する上で平成24年度はスポーツアスリートのデータ収集に努める。被験者については、国体およびオリンピック出場クラスを選択したい。そのために、競技監督およびトレーナーなどの担当と入念な計画と説得が必要となると思われる。説明の資料として、科研費研究課題で発表させていただいた、論文を使用する。
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