研究概要 |
本年度の研究目的は骨代謝を活性化させる骨粗鬆症治療法を検討するために,骨粗鬆症の骨質について定性・定量分析が行えるMicro-CT分析システムを用いて,低ミネラル食を与えた卵巣摘出ラットの大腿骨をMicro-CTによる骨質変化を明らかにする.20週齢48匹のWistar系雌性ラットを3群(n=16/群)へ分配した.すなわち通常食(AIN-93M:日本農産工業(株))を与える疑似卵巣摘出手術コントロール群(Sham,以下Group 1),通常食を与える卵巣摘出ラット群(ovariectomized rat : OVX,以下Group 2),低ミネラル食を与えるOVX群(以下Group 3)とする.ラットは20週齢時から食餌を与え,4週,8週,16週,および24週後に炭酸ガスによる安楽死後,大腿骨を摘出し,骨幹端から骨幹部のMicro-CT(R_mCT^<[○!R]>,Rigaku)撮影を行った。3D-map : Group 1の骨幹端部では海綿骨梁が豊富であるが,Group 2とGroup 3は骨幹端から離れて骨幹に向かうにつれて海綿骨梁は減少した.BMC測定:Group 3は4週から16週にかけて大きく減少し,16週から24週で緩やかな減少を示した.Group 3はGroup 1と比べて8週から24週で有意に低いBMDを示した.Group 2はGroup 1と比べて16週から24週で有意に低いBMCを示した.骨体積測定:Group 3はGroup 1やGroup 2と比べて有意に低い骨体積の減少を示した.また,Group 2はGroup 1と比べて有意に低い骨体積の減少を示した.
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