研究課題/領域番号 |
22792010
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
村岡 渡 慶應義塾大学, 医学部, 共同研究員 (70317254)
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キーワード | 口腔外科 / 抜歯 / 中枢性感作 / 遺伝子多形 / COMT遺伝子 |
研究概要 |
平成23年度は、慶応義塾大学および財団法人東京都医学総合研究所に続き、本研究のもう一つの実施施設である日野市立病院倫理委員会にて本研究実施の承認を得た。 口腔外科手術のなかで最も一般的な下顎埋伏智歯抜歯患者を対象とし、三叉神経領域の外科的侵襲に伴う急性痛により中極性感作が誘発されうるかを反復熱刺激による時間的加重試験を用いて評価するため、ユニークメディカル社製温・冷型痛覚計UDH-300およびデータ収集システムUAS-108Sにて、「時間的加重試験」を行うプロトコールの詳細を確立した。 「DNAの抽出・精製」については、口腔粘膜からのDNAを抽出・精製することを三菱化学メディエンス遺伝子検査部遺伝子検査グループとともに検討し、プロトコールを確立した。また、精製されたDNAは、匿名化後に財団法人東京都医学総合研究所に届けられ、分子精神医学研究チームに保存され解析される。十分な検体数が得られたのちに、中枢性感作の素因として、疹痛関連遺伝子の一つであるCatechol-0-methyltransferase(COMT)遺伝子の遺伝子多型が、中枢性感作の成立状況と関連するかを検討する予定である。 口腔外科手術への時間的加重試験による研究により中枢性感作の生じやすさや回復のしやすさが判明し、そしてそれらの結果に対するCOMT遺伝子多型の関与も解明され、急性疹痛に対するテーラーメイド医療の確立の第一歩となることを目指している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
倫理委員会での承認に時間を要したこと、時間的加重テストおよびDNA解析プロトコールの詳細を確立するまでに予定よりも時間を要したことなどがあげられる。また、被験者からのデータ採取に時間を要するため、予定よりも被験者の同意を得ることが困難であり、被験者数が予定よりも不足していることもあげられる。
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今後の研究の推進方策 |
データ採取施設を増やすことを検討し、さらなる被験者数を得られるように考慮していく予定である。
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