研究課題
本研究ではオートファジーの歯の発生における機能を解明する事を目的とし、in vivo, in vitro双方からアプローチする予定であった。歯の発生のどの段階においてオートファジーが重要な役割を果たしているか、また、歯の発生時にどのような細胞種でオートファジーが起こっているかを解明するよう研究を進めたところ、In vitroでは歯の発生よりむしろ骨においてオートファジーの上流、下流で働く分子群を同定することができた。また、LC3-GFPマウスの硬組織の観察にて、オートファジーを誘導するか検討し、重要な所見を得た。また、ATG5-/-マウスの歯の表現系が上皮であるエナメル芽細胞によるものか、間葉である象牙芽細胞によるものかを検討するために、ATG5-/-マウスと野生型マウスからそれぞれ組織を単離し異種間の組織において組織の再構成を行い、間葉細胞に起因しているのことを明らかにした。また、これら当初の計画以外にも、歯の形成に関する重要な因子の発見、同じ硬組織である骨の修復に関わる重要な因子の発見、さらにはこれらの硬組織の生物学的特性の研究成果を生かした臨床実施により症例報告を行い、アメリカ矯正歯科学会の最優秀賞を受賞するという結果を残すことができた。上記の結果をまとめ学会発表、論文作成を行う予定としていたが、これらの論文掲載も3件達成した。また得られた成果を、国内学会および国際学会で発表する予定であったが、これらもおおむね達成することができたと考えている。
すべて 2011
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)
Cells Tissues Organs
巻: 194(1) ページ: 38-48
DOI:10.1159/000322557
American Journal of Orthodntics & Dentofacial Orthopedics
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