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2010 年度 実績報告書

薬物によりポケットリダクションを図る新たな歯周薬物療法への展開

研究課題

研究課題/領域番号 22792101
研究機関鶴見大学

研究代表者

長野 孝俊  鶴見大学, 歯学部, 助教 (10386914)

キーワードヒト歯肉線維芽細胞 / ヒト歯根膜細胞 / アジスロマイシン / インターロイキン-6 / インターロイキン-8
研究概要

マクロライド系抗菌薬であるアジスロマイシンを併用して全顎のスケーリング・ルートプレーニング(SRP)を行う歯周薬物療法を施術することにより、早期に患者の歯肉の炎症や腫脹が改善され、顕著な歯周ポケットの減少が引き起こされるという報告が散見されるが、その治癒のメカニズムについては詳細が不明であるため、アジスロマイシンの歯周組織における影響を分子生物学的手法で検索する実験を行った。
第一にin vitroにおけるさらに安定した炎症実験モデルを確立するために、ヒト歯肉線維芽細胞に対してLPSによる刺激を行って炎症を惹起させる実験系が毎回同じ条件となるようにテストし、炎症実験モデルを確立した。その後、起炎状態となったヒト歯肉線維芽細胞にアジスロマイシン(AZM)を添加し、細胞増殖能を測定した。また、AZMによる刺激後、経時的にトータルRNAを抽出してRT-PCRを行い、炎症に関連し食細胞の遊走に関わる炎症性サイトカインの遺伝子(インターロイキン-6,インターロイキン-8)や、コラーゲンなどの細胞外マトリックスの代謝や分解に関わる遺伝子(MMP-1,MMP-2,TIMP-1,TIMP-2)と歯周組織を構成する主要な細胞外マトリックスであるI形コラーゲンの発現を解析した。
LPS刺激下において、ヒト歯肉線維芽細胞はAZM濃度依存的にIL-6,-8の遺伝子発現を増強した。また、AZM濃度依存的にヒト歯肉線維芽細胞のMMP-1およびTIMP-1の発現を増強した。しかし、MMP-2の発現はわずかであり、TIMP-2には変化が認められなかった。
以上のことから、ヒト歯肉線維芽細胞に対するAZMの作用の一端が明らかとなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Effect of Azithromycin to Gingival and Periodontal Ligament Fibroblasts2010

    • 著者名/発表者名
      K.Gomi, Y.Yamaguchi, T.Nagano, Y.Momoi, T.Arai
    • 学会等名
      AAP 96th Annual Meeting
    • 発表場所
      Honolulu, U.S.A
    • 年月日
      20101030-20101102

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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