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2010 年度 実績報告書

新規炎症性歯周病モデルの作製および治療薬の評価

研究課題

研究課題/領域番号 22792102
研究機関松本歯科大学

研究代表者

小出 雅則  松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 講師 (10367617)

キーワード歯周病 / 歯周炎モデル / 歯槽骨吸収 / TNF / OPG
研究概要

歯周病において,細菌感染による生体防御と炎症反応による自己破壊のバランスおよび炎症反応と骨吸収との関連性は明確でない。この為,生体側の病態の解明が必須である。
本研究の目的は,(1)病態を反映した歯周病モデルの確立を目指して,炎症性因子としてTNFa(腫瘍壊死因子)遺伝子強発現[hTNF-TG]マウスを用いて,新規の炎症性歯周病モデルの作製を試みる。(2)このモデルの解析により,歯周病に対する炎症性遺伝子の役割を生体レベルで解明する。(3)炎症性および歯槽骨吸収の両者の歯周病モデルに,歯周治療薬を投与して評価することである。
平成22年度は,新規炎症性歯周病モデルの確立を試みた。H20-21年度の科学研究費でOPGの遺伝子欠損マウスでは,歯槽骨吸収が起こることを見出した。そこで,hTNF-TGマウスとOPG遺伝子欠損マウスの交配より,hTNF-TG・OPGヘテロ欠損二重遺伝子改変マウスを交配より得た。このマウスの歯槽骨吸収を評価するため,上顎歯槽骨のマイクロCTの撮影を行った。撮影画像より3次元構築像を作製した。歯槽骨吸収量は,ヒトと同様にセメント・エナメル境から歯槽骨頂までの距離を計測して比較した。結果は,炎症性因子であるTNFを強発現させたマウスの歯槽骨吸収は対照マウスと比較して軽度な増加であった。歯槽骨吸収において,TNF強発現の影響は少ないことが示唆された。今後,歯槽骨吸収の誘導因子として,細菌の接種またはLPSを新規炎症性歯周病モデルに投与して解析を行う予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2010 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Osteoclastic bone resorption induced by innate immune responses.2010

    • 著者名/発表者名
      Koide M, et al.
    • 雑誌名

      Periodontol 2000

      巻: 54 ページ: 235-246

    • 査読あり
  • [学会発表] OPG rather than RANKL regulates alveolar bone loss2010

    • 著者名/発表者名
      Koide M, et al.
    • 学会等名
      American Society for Bone and Mineral Research Annual Meeting
    • 発表場所
      Metro Toronto Convention Centre(トロント)
    • 年月日
      2010-10-18
  • [学会発表] 骨吸収亢進マウスにおける歯槽骨吸収のマイクロCT解析2010

    • 著者名/発表者名
      小出雅則, ほか
    • 学会等名
      第2回in vivo Micro CT Forum
    • 発表場所
      日本大学(東京都)
    • 年月日
      2010-08-27
  • [図書] THE BONE「カルシウムシグナルを介する骨吸収の制御」2010

    • 著者名/発表者名
      小出雅則, ほか
    • 総ページ数
      5
    • 出版者
      メディカルレビュー社
  • [備考]

    • URL

      http://www.mdu.ac.jp/graduate/index.html

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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