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2010 年度 実績報告書

経皮的加圧による血液透過性変化に着目した褥瘡発生機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22792135
研究機関埼玉大学

研究代表者

三木 将仁  埼玉大学, 総合研究機構技術部, 専門技術員 (90515066)

キーワード褥瘡 / 血液透過性 / 加圧
研究概要

現在,褥瘡の発生を一律に予防するための体表面接触圧や持続的圧迫時間等の標準化はできていない.そこで本研究では,褥瘡発生メカニズムを解明するために,組織への酸素供給の基準である酸素分圧(以下PO_2)と組織の沈み込み量の加圧による経時変化をラットを用いたin vivo実験で測定した.また,in vitro実験で組織に静的負荷を加え,組織のひずみと血液透過係数の関係を求めた.
ラットを用いたin vivo実験で,加圧力を10,15,20mmHgと変化させて加圧・除圧を繰返し,加圧時間を3,5,8分と変化をさせて測定を行った.その結果,加圧することでPO_2は減少し,除圧することで回復することが確認でき,加圧回数の増加に連動してPO_2が変動することが分かった,また,加圧時間が長くなるにつれ,除圧後のPO_2が回復するまでの時間が長くなることも分かった.加圧子径を変えた実験からPO_2変化には加圧力だけではなく,加圧面積も大きく関係していることが分かった.in vitro実験では,ダルシーの式を用いてひずみに対する血液透過係数kを算出した.その結果,ひずみの増加に伴って血液透過係数は指数関数的に減少し,圧密化により血液透過係数が低下することを確認した.皮下組織を,固相成分として筋組織を液相成分として血液を仮定した固液二相系粘弾性モデルを想定した場合,一定圧力の下でも組織は血液が排除されるに伴って,圧密化が進行する.血液流動速度が時間と共に減少すると筋組織に作用する圧力は増大する.血液流動が停止した時点で透過係数はゼロになると考えられる.これらは,主に加圧力,組織の硬軟や厚さに依存すると考えられる.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 加圧による皮下組織内酸素濃度および血液透過性の測定2010

    • 著者名/発表者名
      三木将仁
    • 学会等名
      バイオメカニズム学会
    • 発表場所
      静岡大学浜松キャンパス
    • 年月日
      2010-11-06

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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